希望点列挙法と欠点列挙法。清濁両面から物事を観察し、そこから発想を得ましょう。
■希望点列挙法
●発想法の概要
「こうだったら良いのに」、「こんなものがあれば便利だな」といった
発想対象への希望を出す発想法。
この発想法では、現状を無視し、理想のあり方を考えます。現状や、それまでの常識を切り捨てることで、全く新しい発想を得ようとする方法です。
形式はブレインストーミングのそれに近く、発想対象への希望点をあらゆる角度から挙げます。よって、できるだけ異なる視点を持つ人が多く集まると、様々な知見が得られるでしょう。また、発想対象に精通している人では盲点となってしまうような事柄もあるので、専門外の人の存在も重要となります。
●発想法の進め方
1.課題を出す
2.参加者が対象物の希望点を挙げる
3.列挙された希望点の中から、良いものをピックアップする
4.それらの希望点を元に、実現しそうなアイデアを考える
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■欠点列挙法
現在あるものの欠点を挙げ、その対処法を考える。
対象物の欠点を総合的にチェックし、そこからアイデアを得る発想法です。希望点列挙法とは全く逆の視点から対象物を見つめます。希望点列挙法は一度現実を離れて発想するため、時に常識を打ち破る特徴があります。一方で、こちらは欠点という具体的な克服目標があるので、現実的・常識的となります。堅実な解決策が得られるかもしれません。
●発想法の進め方
1.課題を出す
2.参加者が対象物の欠点を挙げる
3.列挙された欠点の中から、重要なものをピックアップする
4.それらの欠点を元に、欠点を補ったり、改善するアイデアを発想する
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表裏一体な発想法のため、進行の手順はどちらも同様です。いずれの場合も、より多くの希望点、欠点を広い視野から見つめることに価値があります。他の参加者の考えを批判する行為は避けましょう。
今回は一人から多数まで参加できる希望点列挙法、欠点列挙法を紹介しました。書くものと書かれるものさえあれば特別な道具は要りません。抱えた問題を見つめ直す時、利用されてはいかかでしょうか。