前回で、なんとなくオブジェクト・メソッド・プロパティの関係がわかってきましたね。
JavaScriptではこれら3つが頻繁に出てきますので、これから少しずつ慣れていきましょう。
と言いつつ、今回は少しオブジェクトから離れます。
今までは、write()の引数に直接文字列を打ち込んで表示させていましたが、
これは、プログラムの見易さや保守性、利便性から見てもあまり良くありません。
そこで登場するのが変数です。
変数はプログラミングの基礎中の基礎です。これは絶対に覚えましょう。
変数はそんなに難しいものではありません。簡単に言うと、値の入れ物のようなものです。
どこでもそんな例を聞きますが、百聞は一見にしかずです。実際に見てみましょう。
<script type="text/javascript"> //変数の宣言 //varで変数だと宣言 //helloが変数の名前 var hello; //変数に値を代入し初期化 //文字の場合はダブルクォーテーションで囲む //数字は囲まない hello = "こんにちは、世界。"; //変数helloの中の文字列が表示される document.write(hello); </script>
こんにちは、世界。
これで「こんにちは、世界。」という文字列は、「hello」という名前の変数で利用出来るようになりました。
変数を利用するには以下の手順が必要です。
- 名前をつけて宣言
- 値の代入
変数を利用すると、何度も使うような文字列などをいちいち入力しなくても良くなります。
また、変更したいなと思ったら、変数に値を代入している箇所を直すだけで修正が可能になります。
今回の例でひとつ注意しなければいけない箇所があります。
それはwrite()の引数としてhello変数を渡す時です。
<script type="text/javascript"> //変数宣言と同時に値の代入も可能 var hello = "こんにちは、世界。"; //ここが間違い //変数名をダブルクォーテーションで囲んでいる document.write("hello"); </script>
hello
メソッドの引数に変数を渡す際、ダブルクォーテーションで囲んでしまうと、
変数としてではなく「hello」というただの文字列として認識されてしまいます。
そのため、変数に代入されている「こんにちは、世界。」ではなく、「hello」が表示されています
最後に、プログラミング経験者、かつ、JavaScriptが始めてという方はこの変数に戸惑うかもしれません。
実際に私も戸惑いましたし、今もあまり慣れません。
JavaScriptには変数の型は「var」しかありません。「int」も「String」も「boolean」もすべて、「var」で宣言します。
値の代入時に何を代入するかによってその変数の型が決まるようです。
なんだか便利なのか不便なのかわかりませんが、変数を利用する時は型を見極める必要があるので
そこに注意してプログラムを組んでください。